呉国太は三国演義の架空人物です。
演義第七回に孫堅の側室として説明されます。
その際に孫堅の正室の呉后の妹で、孫朗と孫仁の一男一女をもうけたとします。
次に第三十八回の呉后の遺言に名前が出ます。
孫権に対し、呉国太を実の母だと思って仕えなさいという内容です。
その後、人物として初登場するのが第四十三回です。
この時に初めて「呉国太」の名称が出ます。
赤壁の戦い開戦前に思い悩む孫権に対し、助言を与えました。
次に登場する回が五十四回です。この回で呉国太が本格的に活躍します。
呉国太が関与しないところで劉備と末娘の孫夫人の縁談が進み、その事を知った呉国太は孫権に事情を聞き出します。
周瑜による劉備暗殺計画のためだと知り、自分が劉備の人となりを見てから実行の有無を決めさせました。
劉備と面会し、一目で気に入った呉国太は劉備を誰からも害されぬよう働きかけます。
呉国太のおかげで、劉備が無事婚礼を終えて帰国することかできました。
第六十一回にて、孫権たちが荊州奪還のために呉国太の名前を利用します。
母が危篤だと孫夫人に偽り、劉備の嫡子を連れて帰国するよう計らいました。
連れ去った嫡子の阿斗と引き換えに荊州を返してもらう算段です。
この計画は失敗し、その後の呉国太の消息は不明です。

呉国太は蜀にとっては都合の良い人物として描かれています。
逆に呉の人物からしてみると目の上のコブのような人です。
蜀贔屓な物語ゆえに作られた人物と言えますね。


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